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やさしいこころ つよいからだ・4

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当初、故人の記念のための肖像だと考えていた彫刻は、どうも、捉え方によっては全く異なったものになることを知った。 かつて、英国の美術評論家ハーバート・リードは、「彫刻とは何か」の中で、「彫刻とは、護符(お守り)か、モニュメントである。」と言われていたが、それは、西洋諸国の首長国の一方的な見解に過ぎず、もう少し幅のある捉え […]

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やさしいこころ つよいからだ・3

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小さな習作を重ねて、お客さんも、自分も納得したところを見出してゆく。 僕の制作では、デッサンをしたり、取材資料を整理したり、また現場に戻ったり、インタビューや調査を重ね、繰り返して焦点を合わせてゆく。 人間は、一人一人が異なった個性を持っていておもしろい。 誰かは、誰かから見て、みんな異なって見えている。 また、一人の […]

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やさしいこころ つよいからだ・2

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その谷間には、ずいぶんと幼い頃に来ていたことがあった。 幼稚園があるのは、月寒から西岡に向かう丘陵地で、かつてそこは、牧場や牧草地など農地が広がっていた。 半世紀ほど前には、羊ヶ丘とは連続した牧場地帯だった。 川が流れて、たしかその頃には小さな湧き水があり、池もあったはずだ。 姫リンゴの木もあった。 グズベリ、ハダンキ […]

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やさしいこころ つよいからだ・1

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最初に、お話をうかがったとき、幾人かの方達がおられた。 僕がその中に入って行くと、あらかじめどなたかが描かれたデッサンがあった。 それをつくってくれないか?ということなのだろうか? 「このデッサンを描かれた方がつくられた方が良いと思います。描かれた方は、考えに考えて、描かれたのでしょうし。それを尊重すべきかと思います。 […]

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太鼓のロクさん

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先ずお話をうかがう。 幾度もの失敗を重ねるなか、一番かたちにしたいと思われている方達に直接お話をうかがうことが最初にしなければならないことだとわかってきた。 僕自身が、どんなに些細なことに過ぎないと感じても、それが話題に上がることに重要性がある。 僕自身には、何も無い。 彫刻がほんの少し出来るだけだ。 そんなちっぽけな […]

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物語(Story)が大切なんだ。

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大阪のユニバーサルスタジオジャパンの工事では、ハリウッドで映画づくりをされている方達がやって来て、現場監督をされていた。 僕が担当していた現場では、バシリさんというギリシャ系の方がディレクターで来られた。 バシリさんは、モルタル造形のスペシャリストだ。 映画でいうと、セットをつくる仕事で、それは大きな場面そのものをつく […]

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飛猿想念図

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古澤良治郎さんの像をつくっていた頃、川村年勝さんと一緒 にさまざまな方達にお会いした。 「こういう人を、仙人というのかもな〜。」 偶然なのか?必然なのか?よくわからない。 常識が壊れだしていった。 八剣山で、丸太の塔を建てていた本間さんは、一人で山を崩して、道を作り、山でころ合いの木を選んで倒し、下ろして、それを塔に建 […]

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日月山水家族図

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人生は、絶妙のバランスとタイミングで進む。 最近、叔母が亡くなった。 八十八歳だった。 「だいたい帳尻が合うもんだから、ね。」 亡くなる前に遊びに行ったとき、小さないくら丼とひじきとお揚げの煮物を用意してくれて、そう言った。 その日訪ねたのは、母の老人ホームでの面会が叶ったからで、そのときの元気な様子の写真を見せたかっ […]

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誕生花図

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我が子が生まれたとき、こんな文章を書いた。 「妻は大きく深い呼吸を繰り返し、定期に息を止め、いきんでいた。 大きく口を開け目を開いたかと思うと、次にはこれ以上ないというほどに閉じ、顔色がどす黒くなるほど力を込める。 そのたびに髪の毛の玉が股間で出入りを繰り返した。 いきむたびに心電図は波打ちをやめる。産道の狭さといきみ […]

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扇面

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母方の母方に、現在の富山県で宿屋を営んでいた人がいたようだ。 この宿屋の旦那、絵が好きで好きでたまらなくて、ついに京都に出たそうだ。その人の面倒をみるためについて行かされたのが、実の娘で、その娘が人拐いにあうように男に連れて来られたのが、北の果て北海道は知床の根元にあった斜里郡清里町だったから、人の道行きというのは、わ […]