惑星を彫る。
火星の岩壁を彫ったら?
メキシコで、観音像を彫りながら思っていたのは、そのこと。
イーロン・マスクやジェフ・ベゾスが2020年中には、火星に最接近すると言っている。北海道でも、赤平の植松電機や大樹町のインターステラテクノロジズのロケット開発もぐんぐんと進行中だ。
天文学者カール・セーガン原作の映画「コンタクト」劇中、探索ポッドのアメリカ・ケープカナデラルからの打ち上げ失敗の後、もう一台同じものが秘密裏に用意されて、北海道根室から打ち上げられる。識者に「どうして、北海道なのでしょうか?」と質問したところ、打ち上げの際、地軸と大気圏外に抜けて行く角度が絶妙なのが、北海道なのだそうだ。
既に僕らは、ヴィジョンを見ている。
「夢」ではなく、今現在の向こうに見えている未来なのだ。
きっと、「スタートレック」や「スターウォーズ」の世界は、空想の物語ではないのだろう。
その時、人間は、最も素朴なテクニックによって、自身の存在を記すはずだ。
どうも、生きているうちに、実現しそうだなぁ〜。成長とともに、世の中の変化を目の当たりにしてきた僕らは、そんな世代なんだと思う。
火星に立ってしまってから考えるのではなく、今から用意しておかなくては。
それでもやっぱり、思うのだろう。
さて、何、彫ろう?